街に溶け込む機械式時計


【ノスタルジックな過去の空間と未来の景色】

東京では、現代的な街並みばかりが続いているので、ノスタルジックな風景が反対に新しく見えてくるような気がします。

そんなビルが立ち並ぶ街の真ん中に、過去の形が色濃く残った場所があります。

マーチエキュート神田万世橋

今過去に戻って「新しい」を発見してみたいと思いませんか?

マーチエキュート神田万世橋は、1912年に建設された「旧国鉄(当時は鉄道院)万世橋駅」の一部を活かした商業施設。万世橋駅は中央線のターミナル駅として栄えた後、「交通博物館」として長きに渡って多くの人々に親しまれました。

今も尚、赤レンガ造りの重厚な建物が残っていて当時の趣を感じます。
そんな、開業当時の遺構が残されたマーチエキュート神田万世橋は過去を体験できる「タイムマシン」なのです。施設内には、当時の記録を知ることのできるスポット「LIBRARY(ライブラリー)」があります。

その中でひと際目を引くのは、大正初期の万世橋駅を再現したジオラマ模型。
このジオラマ模型を見ると、たくさんの路線が行き交うターミナル駅として栄えていたことが伺えます。

駅の車掌、着物を着て歩くご婦人、広場で待ち合わせをしている人々…細かく作りこまれた模型は、まるで当時の人々の息遣い感じる臨場感。

当時の人たちの目線になって、街並みを観察しているといつのまにか大正時代にタイムスリップしたかのような気持ちになります!
実はこの模型、夜景モードに切り替わります!ライトアップした街並みを見ているとなんだか懐かしい気持ちになります。
館内は当時の高架下の形状を残したアーチ空間となっています。
歴史や記憶を活かした造り 、当時が蘇ったかのような空間の中にいると知的好奇心が掻き立てられます!
施設内には万世橋駅が開業した当時に造られた「1912階段」がそのまま残っています。

階段は、当時高級とされていた「覆輪目地(ふくりんめじ)」という施工方法で造られています。東京駅などにも使用されている貴重な技術ですが、現在は継承されず失われてしまいました。
そんな大正の技が宿る階段を登ると、そこには現在の人々の技術が集結された街並みと中央線の列車が走っています。過去の技術は途絶えてしまいましたが、日本人の技術の魂は現代にも引き継がれているように思えます。
階段を登った先にある展望デッキ「2013プラットホーム」は、両脇に中央線が通った特別な空間です。現代の街並み、そして今を生きる人たちが乗っている電車の光景、いつもは当たり前のように感じていた景色でも、過去の歴史を知ってから見るとまた違った印象を受けます。
古いものでも、それを初めて見る人にとっては「新しい」ものになります。
また見慣れたものでも、少し見え方を変えるだけで「新しい」ものに生まれ変わります。

新しい建物、新しい商品、新しい情報・・・常に新しいものが目まぐるしい現代。どんなものを見ても新鮮に感じることが少なくなっているのではないでしょうか?

だけれど、ほんの少しの知識や視点の変化で、どんなことでも「新しい」を感じることができます。
マーチエキュート神田万世橋は、私たちに改めて「新しい」を感じさせてくれる視点のタイムマシンなのです。

是非、過去と未来を行き来できる施設「マーチエキュート神田万世橋」を訪れてみてください。
【マーチエキュート神田万世橋】
〒101-0041
東京都千代田区神田須田町1-25-4
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館内施設
【LIBRARY(ライブラリー)】
営業時間 11:00~20:00
1階 N8区画

【1912階段・1935階段・プラットホーム】
営業時間 (平日・土)11:00~22:00 (日・祝日)11:00~20:30

【オープンデッキ】
営業時間 (平日・土)11:00~22:30 (日・祝日)11:00~20:30

【ショップ】
ショップごとに異なるため詳しくは、各ショップにご確認ください。
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Photo:瀬田秀行
Hairmake:有田桃子
Model: Kenji(BE NATURAL)

撮影協力:(株)JR東日本クロスステーション デベロップメントカンパニー